環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加問題を念頭に日本農業の競争力強化を図るという報道があった。
TPPに参加すれば農産物を含む大半の貿易品目について、関税が撤廃されるため、高関税で守られているコメや麦、乳製品などかなり影響でる。でもそれは、日本の生活者にとっては朗報である。値段と品質を見比べた選択肢が増えると思うからだ。
以前、オーストラリアに住む友人が、オーストラリア産のコシヒカリを持ってきてくれたことがあった。現地で1キロ150円ぐらいで売られているそうで、早速日本の米と比較する食味検査をしたことがあった。その結果は、味的には日本の米とほとんど変わらず、ボク以外の店の人間は、どちらがオーストラリア産なのか、まったく判断がつかないほどであった。
もしそのような安い米が日本に入ってくるようになったら、喜ぶ人はあんがい大勢いるような気がする。どうしても国内産にこだわる人は日本の米を食べればいい。
食糧安保を気にする人たちもいるが、有事のときにはガソリンも入ってこなくなるのだから、食料自給率だって意味を成さなくなる。
関税も、規制も、できる限り撤廃して小さな政府を実現し、大きな社会を作る。これが日本の進路だと思うのはボクだけだろうか。
天然のまいたけ。
丹波の松茸。
その箱。
保護するのではなく、自由化。熾烈な競争にさらされて、淘汰されるものは淘汰され、その中から生き残って行くものにこそ、真の競争力が身についていく。自動車産業しかり、スポーツの世界しかり、である。
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