名古屋市の日本料理店 京加茂の亭主 京加茂おやじのブログ

本日は営業。

本日７月２０日は、通常通り営業しています。

先週末は生の本マグロが名古屋にまったく入荷していなかったそうなので、瞬間冷凍させてあった大間産の本マグロを分けてもらってきました。

岩がき。

中身はこんな感じ。

お祝いの席のお刺身。古希。

営業日変更のご案内。

本日７月１９日は、祝日でありますが、臨時休業させていただきますので、お間違いないよう、よろしくお願いいたします。

明日７月２０日は、本来は振り替え休日でありますが、通常通り営業させていただきます。

あこう鯛。

アコウはハタの仲間で、正式な名前は「キジハタ」と言い、愛知県や三重県では、「アズキマス」と呼ばれています。

姿形も美しく、味も美味で、漁獲量も非常に少ないことから、夏の白身魚の中では、もっとも高級な魚です。

漁獲量は年間２トン前後、尾数にすれば7,000尾程度と推定されています。一般の店頭に並ぶことはほとんどなく、特に大型のものは高級料理屋に直行です。

シマアジ。

アジ類の中で最高級の食材として扱われています。値段の順で行くと、シマアジ、ヒラマサ、カンパチ、ブリです。旬は夏。

調理場、朝の風景です。

大きな志

２００人以上の人を雇ってきた、と昨日書いた。そのおかげで、人物を見て、ひとことふたこと話せば、その人がどのぐらい仕事ができるか一瞬でわかるようになった。調理場の人間に限っては、その子の未来まで透けて見えることもある。透けて見えると言っても、だいたいこんな人生を送るな、という程度であるが、これも人に苦労しながら、歳を重ねてきたおかげであろうか。

うちの場合、経験者はほとんど取らない。きちんとしたところで、料理を習ってきた、あるいはサービスを身につけてきたのであればいいのだが、他の店を辞めてうちに来るような人というのは、中途半端にしか仕事が身についていない人が非常に多い。料理を作らせても中途半端なことしかできないし、サービスをやらせても雇われ根性が丸出しなのである。

そうした人には再教育が必要なのだが、一度そうしたものを身につけてしまうと、ほとんどの人がクセにまでなってしまっているので、そのクセを改めることが至難の技なのである。よほど本人に強い意志がない限り、いくら言っても叱っても、まったく改めることができないのである。もうこうなってはうちでは使えない。そうした人を取って苦労するより、どうせ苦労はつき物なのだから、最初はまったく役に立たなくても新人を取って、一から教育したほうが、５倍も１０倍も戦力になるのである。

ボクは、商売を始めるまでに１６軒もの店で働いたが、自分から店を辞めたことは一度もない。自分なりに一生懸命働いていると、不思議なことにどの店でもそうであったが、その店の親方が、あそこへいって仕事を覚えて来いと言って、次の店に行かされるのである。自分ではそんな気がないから、気持ちとしては、行かされるという感覚である。そうして店から店を渡り歩いているうちに、初めは本当に場末の居酒屋からスタートしたのだが、気がついてみると名古屋トップクラスの料理屋にいたのだ。だからとうとう自分で店を辞める経験をすることなく、２７歳のときに料理長になってしまった。

だからと言うわけではないが、自分で店を辞める人は、何かが足りないとしか思えないのである。その何かは人それぞれだが、共通項を上げるなら、それは「志」ではないかと思う。大きな「志」があり、それが信念にまで高まっていれば、その気持ちは自ずと上の者に伝わると保障する。

人生の中で、これほど重要な「志」をどうして学校で教えないのか、とても不思議に思っている。学校の役目でないのであれば、親が教えるべきであろう。

世の中のあらゆる「知識」や「技術」や「知恵」は、志を実現するための道具に過ぎないのだから。

秋田の甘鯛。

自然栽培のとうもろこし。

水洗い中の鱧。

今日は嬉しいことがあった。お客さんから、先日、錦のほうで同じような値段で日本料理を食べてきたが、どうしてこうも味か違うのか、と言われた。中でも出汁の味かまったく違うと言っていた。

褒められたり、けなされたりと毎日忙しいが、けなしたい人は、その場で言ってくだされば、ただちに修正させていただくのに、けなす人に限って、あとから言う人が非常に多い。なんで？

雑誌の取材。

商売を始めて２０年。調理場の若い子たちやパートさんをこの間、何人雇ったであろうか。数えたことはありませんが、すぐ辞めた人まで入れれば、おそらくゆうに２００人は超えると思う。

それで確実にわかったことは、世の中には仕事のできない人たちがなんと大勢いることか。ボクの記憶の中で、あいつは豊かな素質に恵まれていたな、とか、こいつは伸びるぞ、と思わせたような人は、わずか数人に過ぎない。多く見積もっても６人か７人であろう。あとの人たちは、どこかしら欠点を持っていたり、仕事に対する考え方に致命的な間違いを犯していたように思う。

もちろん、お互い人間だから、神様のように完璧ということは絶対にありえない。ありえないにしても、このボクから見て、「こんな仕事の仕方をしていては、自分の人生を切り開いていけないな。」と思える人たちが、圧倒的大多数なのである。自分の人生に具体的な目標もなく、何のために生きているか皆目見当のつかない人たちでもあるのだ。

かなりきつい言い方だが、ボクは、そうした人たちのなかで、一部のできの悪い人たちを「金儲け（会社や企業）の道具」と呼んでいる。とにかく教育のしようがなく、まったくお手上げなのである。

これは飲食店だからでしょうか。

ゆくゆくはボクの後継者となれる優秀な人がほしい！！

今日は雑誌の取材がありました。

カメラマンと編集者の方です。

料理を撮影しているところ。

撮影が終わって、後片付けかな。

ムック本なので、書名はまだわかりません。発売は、８月３１日だそうです。発売されたらまたここで取り上げたいと思いますので、そのときは、ぜひお手にとって、ご覧になってください。

ズッキーニの糠漬け

菅直人首相が、消費税率を１０パーセントにすると言って、先の参議院選で民主党を敗北に導いた。それとは別にＩＭＦ（国際通貨基金）が、日本は財政を立て直すために消費税率を１５パーセントにせよと提言している。

国家の累積債務が900兆円となり、どう考えても将来の世代が返済できるとは思えなくなってきた。その借金を返すために増税というのなら、理屈としてはわからないでもないが、積もりに積もってここまで膨らんだ借金を消費税のアップだけで返済していけるとはとても思えない。消費税を１５パーセントにしたとしても、年間の税収は、２０兆円弱しか増えないのだ。その全額を債務の返済に充てたとしても、完済するまでに４５年（金利は考えないとして）もかかるのだ。しかも、その間も財政赤字を垂れ流していれば、完済までの時間は、さらに長くなる。さらにだ。消費税を上げれば、国民の可処分所得が少なくなるから、経済のパイは確実に今よりも小さくなる。そうなれば、消費税と所得税の税収が今よりも少なくなり、返済期間はさらに延びることになるだろう。

したがって、単純に消費税だけをアップすることは、間違った政策と言わざるを得ない。これまで世界の国で、イギリスやロシアなど、税収アップに成功した国々をよく見てみれば、じつはみな所得税率を下げて、税収アップに成功している。その理由は、所得税を下げれば、国民の可処分所得が増え、中産階級から上の富裕層に余裕が生まれるので、その層が消費を活発化させるからだ。たとえば、日本の所得税の最高税率は４０パーセントである。ここでは税制のややこしい話はおいておいて、単純に２０００万円稼いでいた人は、８００万円もの税金を払っていることになる。その税率がもし半分の２０パーセントになれば、金額ベースで４００万円手元に残る分が増える。この層は、これまで重税感に黙って耐えてきた人たちでもあるので、その心理的効果は絶大である。資産もしっかりあるから、いまさら貯蓄には励まない。使ってしまうに決まっているのである。となれば、国が税として取らなくても、プラスマイナスゼロである。そして、肝心かなめの話はここからだ。最高税率が２０パーセントなら、今まで脱税をして所得を隠し、裏の金を作ってきた人たちが、脱税のためのコストが割に合わなくなって、そうした金が表にバァーっと出てくるだろう。じつはその分が国家の税収を押し上げるのである。税収を下げた国ではそうした現象が起こったのだ。

だから、税収を上げようと思ったら、まず所得税率を下げ、そのあとで消費税を上げるべきだと思うのだが、いかがでしょうか。

少し前の写真をアップします。

これは何でしょう？

答えは、「糠床（ぬかどこ）」です。

京加茂では、ズッキーニを糠漬けにします。

1、漬け込む前に糠床をよくかき混ぜて、表面を押しながら平らにします。

2、ズツキーニを糠床に差し込みます。

3、約１２時間後、ほどよく漬けあがったので、取り出します。

夏はキュウリやナスの糠漬けもおいしいですが、ズッキーニも独特の甘みがあって、なかなかおつなおいしい漬物になりますよ。

皆さんも、ぜひ試してみてください。

自然栽培の野菜たち

一日遅れになりましたが、１３日（火曜）に自然栽培農家「あぐりーも」さんから届いた野菜のご紹介。

去年は鳥害にあって、ほとんどまったく収穫できなかったとうもろこし。品種は「未来コーン」とのこと。

中身はこんな感じです。

トマト。

十六ささぎ。別名で「さんじゃくささげ（三尺大角豆）」とも呼ばれます。

そのほかに「青大きゅうり」もありましたが、なぜか写真を撮り忘れています。

合同の誕生会

一昨日（１２日）の定休日は、アルバイトの二人が、７月の誕生日ということで、お昼のパートさんたちを引き連れてお食事（誕生日を祝う会）に行ってきました。

場所は、栄にあるイタリア料理店、「カーザ・デッラマンテ」です。

きれいに撮れていませんが、参加したメンバーです。１０名。

調理場の連中です。

誰だ、こんなアップで撮るやつは！！！

あやこちゃんと榊原さん。

ゆりちゃんとオフクロ。

ニシャンティさん。

本日の主役、かずみちゃんとゆりちゃん。

誕生日ケーキを取り分けてもらったお皿。

うちの女性軍は、みんないい子ばっかりなんだよなぁー。感謝、感謝。。。

来月誕生日の人は３人もいるから、またやるぞ！と言っておいた。今度はもっと奮発して、フランス料理の「ラ・グランターブル・ドゥ・キタムラ」さんへでも連れて行ってあげようと思う。

従業員やパートさんたちに対して、今でも仕事中はまったく容赦がないけど、それ以外のときは、いろいろな機会を利用して、京加茂での楽しい思い出なんかも作ってあげないといけないなーと思うようになっている。最近歳をとったせいか、みんなが愛おしいのである。

菅直人市民派首相の過ち

参議院選挙が終わった。民主党が過半数を取ることなく終わったが、今後も菅政権が続きそうだ。

彼（菅直人）は、おそらく社会主義的な考えを体内に宿していると言ってもよい。なぜなら、「不幸を最小化する仕事」を国家が介入することによって実現できると信じているからだ。そして、その仕事を実際に誰がするかといったら、それは官僚しかいない。したがって、官僚たちによる国の支配が確実に今よりも強まるわけである。

官僚によって強力に支配された国の国民が、本当に「不幸を最小化」することができるのか。今ではすでに存在しないが、ソビエト連邦や旧東ドイツなどの社会主義国家を見れば、ある程度は予測することはできそうである。ともにマルクス主義によってユートピアを作ろうとした国である。

菅さんは、今のところ、社会の階級をなくし、ユートピアを目指すマルクス主義者であるという兆候はまったくない。どちらかと言えば、フランス革命のときの左翼に近いであろう。市民の理性を絶対視し、合理的な設計によって社会を構築するという考え方だ。（よって彼は、昔から「市民派」とみなされている。）このやり方によって何とか成功している国には、北欧の小国がある。スウェーデンやデンマークなどである。

だから、彼は選挙では圧倒的に不利になると知っていながら、確信犯的に消費税を増税すると明言したのであろう。（市民の理性を絶対視しているが故にである。）

しかし、日本の国は、市民社会を作るには国土が広すぎるし、人口が多すぎる。この点をまったくわかっていない。ボクは道州制論者であるが、人口を１０００万人単位で細分化した道州制なら、そのどれかの道州で実現できた可能性もあるかもしれないが、北欧諸国の人口はそれよりも少ないのである。何百万人というスケールが多い。

いま日本で本当に必要とされるリーダーは、国家１００年の大計を元に国家を一度ガラガラポンすることができるほどの強力なリーダーシップを持った人物である。少なくとも２０世紀型イデオロギーに支配された人物ではないことはたしかである。歴史上の人物で言えば、織田信長とか、坂本竜馬とか、大久保利通になるであろうか。いずれの人物も、志半ばで、非業の死を遂げている。つまり、万人に好かれやすいタイプではなく、ある種の人たちからは徹底的に憎まれるほど非情な面があり、考え方も、行動も、型破りな人物と言うことである。

そして、これだけは確実にいえる。もしそういう人物が出てこなければ、日本は間違いなく衰亡の一途をたどる。

だとすれば、未来のある若い人たちは、日本の中に閉じこもるのではなく、世界のどこに行っても通用する人間になってもらわなければならない。今からそういうことを視野に入れて、勉強に励んでいただきたいと強く願っている。人生は一度きりなのだから。

京加茂おやじ

天然うなぎ

天然うなぎが入荷しました。

そのため、今日は朝からウナギと格闘！

何でかって言うと、いつもは朝、魚屋さんで開いてもらうのですが、今日は本当に久しぶりに自分で割きました。あまりにも久しぶりにやったので、にゅるにゅるのウナギと格闘するはめに。(^^ゞ

大きさはバラバラ。1尾500グラムぐらいのものから200グラムぐらいまで。

何とか割きおえて、串を打ちました。

串を打って、焼きます。

こんな感じ。（炭火でなくてすみません。）

油の乗りも適度で、なかなかいい感じです。

このあと、タレをかけて、包丁で小さく切って、コース料理の最後のごはんを鰻ごはんにして召し上がっていただきました。

いつも来てくれる笠原社長のご家族から、こんなうまい鰻は食ったことがない、って言うぐらいの大絶賛！をいただくことができました。ありがとうございました。ボクの腕が良かったんじゃなくて、鰻がよかったんです。

岐阜県下呂市、金山町の天然鮎。ゆうに20センチはあろうかという大きさ。

ワタも「甘にが」で、かなり良いものでした。

手長えびの頭。味噌だけをかき集めます。

喫煙者と暴力団

今のご時勢、喫煙者は非常に肩身が狭い。公共施設はどこも軒並み禁煙だし、道路の歩道で一服（路上喫煙）したら軽犯罪になる。だったらいっそうのことタバコなんて作ることも吸うこともすべて禁止にすれば良いのにと思うのですが、きっとできないんでしょうね。

今のご時勢、任侠道に励む者は暴力団とののしられ、非常に肩身が狭い。今の人たちはもうすっかり忘れてしまっているかもしれないが、戦後の混乱期、当時三国人と言われていた人たちの手のつけられない暴動を鎮圧させていたのは、警察でもなければ、軍隊でもない。任侠道に励むヤクザたちだったのだ。しかも警察から要請されての活躍だった。小牧に自衛隊の基地ができ、アメリカから輸入した戦車を名古屋港から小牧まで巨大トレーラーに乗せて運ぶことになった。しかし、非常に困った問題が起きた。当時はまだ背の低い木の電信柱だったので、交差点を通過するたびに電線や電話線に引っかかって、トレーラーが通過することができないのだ。その難問題を解決したのも、じつはヤクザだった。弘道会の前身、弘田組の創始者である弘田武さんが、巨大トレーラーが通過する交差点の電線を事前に全部切ったのである。そのおかげで、小牧基地に戦車を無事搬入することができた。つまり、日本の防衛のために自らが悪者になったのである。今の暴力団は反社会的勢力だが、こういった事実があったことを私たちは忘れてはいけないと思う。

ヤクザの親分さんのなかには、人間的にとても魅力的で、一流と言ってもよい人たちがいることを皆さんは知っているだろうか。暴力団なら一網打尽にして排除しようとするのではなく、そうした人間的にも一流の親分さんたちと私たちは、もう少し上手に付き合う方法があってもよいのではないかといつも疑問に思っている。

野良ネコ発見！

この格好はなんだ！！！

人んちの縁側なんだから、もう少し遠慮があってもよいと思うのはボクだけですか。

写真がうまく撮れていないので、見づらいですが、鱧に釣り針が引っかかっていました。それを取っているところ。

今日の朝、魚屋さんへ行ったら、この鮎があったので、買ってきました。１本８００円なり。８０００円のコース料理につけちゃいました。益田川は岐阜県下呂市にあります。金山とは、金山町のことです。