名古屋市の日本料理店 京加茂の亭主 京加茂おやじのブログ

もしあなたがファーストリテイリングの柳井正社長とすれば、暴露本に対してどのように影響を小さくし、社内外の動揺を最小限に抑えていくか？

企業というのは負の情報によっておきる危機に対して危機管理が不可欠である。なぜなら、現在のようにインターネットが発達し、誰でも、何でも言える時代、あるいは匿名で言いっぱなしにできる時代においては企業の負の部分を隠蔽することは神様でもない限りぜったいに不可能である。その一方で、すべてが完璧な企業は存在しない。したがって、コストと時間の両方をかけて情報による危機を最小限にとどめる仕組みが必要になる。

１、即座にすべての情報を開示して、社内、社外の意見を収集、公開することで、暴露本による社内外の動揺を沈静化し、再発を防止するために企業体質を変革する。

２、社会に貢献する企業としての行動を強化する。

３、社内外から匿名で提案・告発できるホットラインの創設。

４、下請け企業までも含めたセキュリティー監査の実施。

５、全従業員の定期的な意識調査の実施。

ちょっと簡単すぎるけど、これで提出してみよっと。。。。。

問題の本質を見極め、論理的に解を出す。その２

今週の大前さんからの宿題（Real Time On-line Case Study）は、「 もしあなたがファーストリテイリングの柳井正社長とすれば、暴露本に対してどのように影響を小さくし、社内外の動揺を最小限に抑えていくか？」でした。

暴露本とは、横田増生という人が書いた「ユニクロ帝国の光と影」のことである。その暴露本に対してユニクロ側は、名誉を傷付けられたとして、発行元の文芸春秋に本の出版差し止めと２億２０００万円の損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こしたのである。

とりあえずどんな内容なのか、その暴露本を読んでみようとアマゾンへ行ったが、ニュースなどで話題になっているだけあって、在庫切れなっていた。おそらく、いま注文したところで、宿題は今度の日曜が期限だから間に合いそうにない。

そうならば本の内容に関係なく、対処法を考慮することにした。

さて、もしボクが柳井さんだったら、

１、そもそも訴訟なんて起こさない。

２、本を書いた横田増生という人から、ユニクロと自分自身（柳井さん）がこれまでしてきた「影」だという事柄に的を絞り、根掘り、葉掘り、徹底的に聞いてみることにする。

３、そして、それに対する横田増生さんの意見も聞く。

４、なかなか言えないことを本にしてくださったことに対して謝辞を表し、ユニクロの負の部分を良く知っているということで、アドバイザリーボードのメンバーに加わっていただき、改善するための協力をお願いする。

ということになると思います。

しかし、すでに訴訟を起こしてしまったのだから、現時点からできることはなんだろう、といろいろ考えていたら、こんな時間になってしまったので、続きは明日。

脳みそを使うので、考えることは楽しいね。

「きれいに早く」それができてプロ。

今日は美容院へ行って散髪してきました。いつも行くのは店が定休日の月曜も営業されている「びよう・ここ」さん。詳しいことはなにも知りませんが、お母様とご子息のご兄弟で経営されておられるようです。

美容院で月曜も営業しているお店は探せば結構たくさんあるのですが、安い店も高い店もなぜかチェーン店ばかり。いまどきのチェーン店の美容師さんは、一昔前のチェーン店の飲食店と同じで、雇われ体質が染み付いた人が非常に多く、手の動きや体の動作が緩慢なことが多い。そういう人と接していると、こちらがイライラしてくるので、カットが終わるまで椅子の上でじっと我慢することになる。これでは座禅を組むお寺の修行とほとんど変わらない。そうすると、どうしても美容院へ行くことが苦痛になる。

イライラの原因は、同じ職人として、スピードと正確性の両立がプロのレベルにちっとも達していないのに、一人前の顔をしていることが我慢ならないのである。

その点、「びよう、ここ」さんは、仕事が非常に速い。ご子息の佐合さんは、ボクがイスに座ったとたんに後ろにやってきて、早く、効率よく仕事を進めて終わらそうという気迫が伝わってくるような仕事ぶりをいつも見せてくれる。スタイリストの大脇さゆりも、丁寧に進めながらも無駄な動きと緩慢な動作がまったくないので、結果として仕事が速い。

早いというのは、とても気持ちがいいもので、気分が爽快になる。気分が爽快になると、あれほど嫌いだった美容院のイスにいつまでも座っていたいと思えてくるから不思議だ。

「きれいに早く」

これはやはりプロとして基本中の基本であると思う。

「びよう・ここ」さん、本日はどうもお世話になりました。また伺います。

一週間がとても早い。

今日は「大前研一ライブ」の日。一週間がとても早い。あっという間に日曜日。店では、今週、昼と夜の献立換えをした。昼の目玉は、「にぎわい膳の夏(２４００円)」を会席風４品としたこと。先付け、お造り、しい肴、煮物がついて、かなりお値打ちな構成にしたみたんですけど、お客さんは注文してくれるかなぁー。そのうち写真を撮ってアップしてみます。

いま、養殖うなぎの卸値がかなり上がっているらしい。原因はうなぎの稚魚であるシラスの不漁。その影響で、今年は店で天然うなぎを使うことができないかもしれない。そういえば、去年はたくさん使ったなぁー。

その一方で、今年の夏は本マグロが豊漁になるかもしれないとのこと。豊漁になれば値が下がるから、おいしいものにありつけそう。今週は、鳥取で大量に獲れたメジマグロをずっと使っていたが、腹の部分を食べてみて、本当においしいと思った。

時代遅れの学校。もしドラ。

ピータードラッガーって面白いなぁー。

たとえば、こんなくだりがある。。。「子供たちは、なぜ学校が退屈きわまりないのか、息が詰まるだけのところになっているのかを知らない。しかし、テレビの水準に慣れ親しんだ彼らは、今日の教え方では受けつけない。許された唯一の反応が勉強をしないことである」（『断絶の時代』）

つまり、ドラッガーは、生徒や学生の成績不振は、学校の責任であり、教員の生徒に対するコミュニケーション能力の低さだと言っているのである。そして、世の中すべての教育者にも自分の成果に責任というものがあるとすれば、学生の成績が悪いのは学校と教師に問題があり、それゆえに成績の悪い学生を責めることは許されないのである。

学校はもはや子供たちがワクワクするところではない。生き方を学ぶところでもないし、世の道理を知るところでもない。ましてや新しい世界を知る窓口でもない。古びた代用品にすぎないのだ。

現代の日本人の多くに見られる「学ぶことに対する無力感」は、こうして学校時代に醸成される。今の知識社会、もしくは知恵の社会では、学ぶことの重要性が大きく増しているというのにである。

なんてこった・・・・・・

もしドラ。夜中にやっている再放送をときどき見ています。おもしろいとは思わないけど。それよりもドラッガーの本を読んだほうがおもしろい。

ほぼ日でも、糸井さんとドラッガーの本の翻訳で有名な上田さんが対談されています。「はじめてのドラッガー」

白いレシピ

今エビスビールが「オリジナルレシピコンテスト」をやっている。テーマは、「モーニング、ランチで食べてみたい白いレシピ」。

「白いレシピ」とは、応募要領を読んでみたら、どうも白い食材を使った料理のことらしい。

それで、夜、犬の散歩をしているときにいろいろとあれこれ考えながら歩いている。たとえば、真っ白のおかゆに温めた真っ白の豆腐を沈めて、餡をかけたものは「うずみ豆腐」と言って、大昔からある料理だからオリジナルではないなぁーとか。昔、自分で考案した長芋を針に打って寄せ固めた「寄せ長芋」は、夏に食べたい爽快な料理だと思うけど、とくべつ朝に食べたくなるようなものでもないとか。だったら豆乳を使って冷静のスープみたいなものが何かできないだろうか、とも思うけど、あの大豆くささが少し曲者であるとか・・・・・

そんなことを考えていうちにオリジナルと言えるものがまったく考案できないまま、犬の散歩があっという間に終わり、気がつくと店に戻ってきている。

この道何十年のプロの料理人であれば、たちどころに二つや三つのメニューを考え付くのが当たり前のような気がするし、それぐらいでなければ胸を張ってプロとは言えない。そういう思いがあるから、余計意地になった考えている。おかげで犬の散歩中は、白いレシピを考える時間になった。

そのせいかどうか知らないが、犬のウンチがやたら黒く感じる今日この頃である。

鱧の葛叩きを湯で開かせて、吸汁の中に入れたところ。

煮梅を暖めているところ。

アワビと三度豆。

上の材料をすべてお椀に盛りこんで、カツオだしを張る。

いまごろ４月入社の歓迎会

みやばやしさんが産休＆育児から２年ぶりぐらいに復帰しました。１５年以上の前にいた平野君が、この４月から加入。貴ちゃんが新しく入社。その歓迎会をまとめてやりました。場所はミッドランドの名古屋吉兆。みんながあまり行けない所がいいと思って。

学生で学校へ行った人は欠席したので、今回は１１名。

吉兆さんは、特別に個室で用意してくれました。こういう点は、うちよりサービス精神にあふれているかも。接客も丁寧で、ポジティブ。きっと働いている人たちにこの店で働く誇りがあるんだろうなぁー、と思いました。

料理の一部をご紹介します。

かつお出汁をアガーで固めた水無月豆腐。

料理を組み立てる感性が吉兆さんらしい一品でした。器は、ボクが若いころに一流の料理屋さんでよく使われていた「ねじり祥瑞(しょんずい)」風の涼しげな器。そういえば昔はこういう器をよく使ったと懐かしく感じたし、こういう器の感性に久々に出会って新鮮でありました。

湯葉しんじょと胡麻豆腐。

甘味。キャラメルアイスとアズキと抹茶羹。

どうもご馳走様でした。

問題の本質を見極め、論理的に解を出す。

今日は週に一度の「大前研一ライブ」が放映される日。

その週におきた政治や企業のニュースの中から特に重要と思われるものを大前さん自らが解説し、リアルタイムで解決策を提示する。複雑に絡み合った現象の中から事実に基づいた正確な現状を把握し、問題点の本質をえぐりだす。そして、経営コンサルタントとして「問題解決能力世界一」を最長不倒距離で維持してきた頭脳から導き出される解決策はいたって明瞭で単純明快。感情論が入り込む余地はまったくのゼロ。すべての物事が論理的にバッサリと一刀両断に解決されてゆく。その切れ味には凄みすら感じ、いつも感嘆する。

そうかといって血も涙もない冷酷な人間ではない。実際にお付き合いさせていただくと、常人をはるかに凌駕する情の厚さをお持ちで、常に周りの人を温かい心で包み込む。

つづく。

天然鮎の一夜干し。

営業のご案内

本日の昼席は、午前１１時半から午後１時まで貸切にさせていただきます。１時から通常通りの営業となります。

政治家もやはり腐っている。

亡くなった京大の会田雄次先生は、その遺作ともいうべき著書の中で、永田町の政治家たちのことを「ハイエナの群れである」とお書きになったが、今回の内閣不信任案騒ぎで、改めてそのことを実感させてもらうことができた。今の政治家は、本当に人間が腐っている。

彼ら政治家は、子供を亡くした母親の悲痛な心の叫びが身にしみないのだろうか。津波で家をなくし、家族を亡くし、故郷をなくした人たちの悲しさと辛さがわからないのだろうか。生きる希望を見失い困っている人たちを一丸となって助けてあげようと思わないのだろうか。

政治家たちの資質のせいで議会制民主主義がまったく機能しないのなら、もういっそうのこと独立国であることをやめてしまって、アメリカの５２番目の州になったほうがいい。そのほうが、国民が幸せになれる確率が高いような気がしてくる。なにしろ、この２０年で、日本人の年収はわずかづつ下がり続けているが、アメリカやイギリスやフランスなど、欧米の先進国では国民の年収は２倍から２、５倍になっているのだ。

同じ成熟国と言われながら、この差はいったいどこから生まれるのだろうか。

これはまさに政治家と官僚の実力の差だと言ってよい。彼らは日本の国を発展に向かって大きく変えることができないのだ。日本には優秀な経営者と、他の国に負けない勤勉な国民と、一流の技術はあるのだから、発展する仕掛けを作るだけということが、腐った人間たちにはわからないのである。

聞くのがちょっときつい被災者の声です。長淵剛さんが朗読してます。

YouTube: 長渕剛RUN FOR TOMORROW 3/5